2023.8.22(火)
妹から山田五郎さんのYouTubeチャンネル「オトナの教養講座」(主にアートについてのあれこれを教えてくれるチャンネル)を勧められてから、アートにちょっとハマっているわたし。
昨日、京都市京セラ美術館で開催中の「ルーブル美術館展 愛を描く」を見に行ってきた。ルーブルに展示されている作品の中から愛に関する作品を展示する今回の美術展、73点もの作品があり見ごたえがあった。
まずはブーシェの「アモルの標的」がお出迎え。アモルはいわゆるキューピッドのことで、ローマ神話ではアモルは愛を意味するらしい。
キューピッドって天使みたいな見た目だけど、実は「愛の神様」で、その矢で心臓を射抜かれると最初に目にしたものに恋をしてしまう。
愛くるしい見た目のわりに威力抜群のパワーを持っている神様なのだ。
そんな可愛らしいアモルたちがハートの的を射抜いているロマンティックな愛の瞬間を描いた絵から展覧会は始まった。
フラゴナールの「かんぬき」やブーシェの「褐色の髪のオダリスク」など、いろいろ目玉となる展示はあったのだけど、
わたしのお目当ては…
フランソワ・ジェラールの傑作『アモルとプシュケ』
これは展示の最後を飾る作品で写真撮影が許可されていたので、ラッキーとパシャリ!!
その美貌が神様にも知れ渡るほどの人間の美少女プシュケがほんとうに可愛い。肌も白くてきめ細やかで柔らかそうで、女のわたしでもほれぼれするわ~。
それにしても神話の神々の横暴にはウンザリ。気に入った美女を略奪する絵がやたらと多くて、いくら神話の世界とはいえ、これはどうやねん!っていうか、神々のほうがよっぽど無茶苦茶やってるやん!とあきれ果てたわ。
女神ではヴィーナスがやりたい放題。
ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」で描かれているヴィーナス(あの貝殻の上で恥じらうように立っている美女)は、とっても清楚に見えるのに、実際のヴィーナスはかなりの浮気者。
自分は軍神マルスと浮気をしたり、美青年アドニスに恋をしたりと、恋多き女なのに、息子であるアモルがプシュケに恋をすると、二人の恋路を邪魔する困った神様。
二人はそんな妨害にも負けず愛を実らせるけど、最後まで二人を祝福しない身勝手な女神だった。
あの愛らしいプシュケの爪の垢でも煎じて飲めばいいのに。
昨日は平日だったこともあり、そこまで混んでなくて、ひとつひとつの絵をゆっくり見られてよかった。
わたしが乗り出すように見ていたので(老眼のせいよ)、美術館の監視員さんをハラハラさせていたような気もするけど、最後まで展覧会を楽しめて大満足だった。
京都市京セラ美術館は立地も素晴らしくて、美術館の廊下の大きな窓から眺められる東山の風景も素晴らしい。
いや~久しぶりに文化に触れたわ。
なんか自分までレベルアップした気分。
グッズ販売で、「アモルとプシュケ」の小さな絵を買ってきて飾ることにした。
我が家にも文化の香りを運ばなくては…!
棚の上に飾って、今日も展覧会の余韻に浸った。