思いつくままに日暮らし

とりあえず始めて何も決まっていません。思いついたことをあれこれ書いていく予定です。

「自分とか、ないから」


本屋でたまたま目にしたこちらの本
『自分とか、ないから』~教養としての東洋哲学~

もうタイトルがそそられますよね。
絶対わたしの敬愛するみうらじゅん氏の提唱する「自分なくし」につながる話じゃないですか?

わりと分厚くて税込み1650円。
とりあえず立ち読みするとめっちゃ読みやすい。
もともとはnoteに書かれていたものをまとめたり、加筆されたもののよう。
だからかなんか分からないけど、読みやすさがすごい。
これならこの分厚さでもなんなく読めるな~。
でも1650円かぁ、と一瞬悩んだけど、これも縁よねと購入して読み始めた。

 

結果、めっちゃ面白かった。
今までなんとなく分かったような、でも結局分かってなかった仏教の教えのあれこれがスーーーっと頭に入ってくる。
いろんなたとえ話が秀逸で、「無我」なんて意味不明なことも「なるほど、そういうことか!」と納得できる。

 

釈迦に始まり、龍樹、老子荘子、達磨大使、親鸞空海の7人の天才的な宗教家、思想家の教えをこれ以上ないくらい分かりやすく説明してくれる。
分かりやすく、でも本質を失わないようにするのに大変苦労されたようで、なんと執筆依頼を受けてから実際に書くまで約3年。
まさに修行ともいえる3年だったようだ。

 

著者「しんめいP」さんの経歴も面白い。
東大を卒業して誰もが知るIT企業に将来を嘱望されて入社したものの、仕事ができずひっそりと退社。
その後も地方に行ったり、芸人をめざしたり、さまざまな紆余曲折をへて結局ニート

 

実家のおふとんにくるまりつつ、哲学の本を読み漁って、そこから得た気付きを書いたnoteが出版社の方の目にとまり、本を上梓するにいたる。

 

やっぱり東大の人って頭いいねんな、という小学生なみの感想をもってしまうくらい、説明がお上手でわかりやすかった。
しんめいPさんのnoteの記事は誰でも読めるので興味をもたれた方はこちらをどうぞ。