思いつくままに日暮らし

とりあえず始めて何も決まっていません。思いついたことをあれこれ書いていく予定です。

父との電話

 


父との電話はいつも一方的に切られる。話の途中でも父が電話を切りたいと思ったら「あんまり長いことしゃべったら迷惑やし切るわ」「ほんなら、また」と言ってガチャン。

 

今日の夕方に電話がかかってきた時もそうだった。夫の母や継母の健康問題についてしゃべっていたのに、急に「ほんならあんまり長くなってもあかんから切るわ、また」と言ってガチャン。いつものことながらほんとに突然なので、こちらも笑えてくる。

たまたまそばで電話の様子を聞いていた次女も「おじいちゃん、また唐突に電話切ったなぁ」と言ってくる。こちらに気を遣って、という体を装っているけど、実際のところは自分の言いたいことを言ったらもうそれ以上しゃべるのが嫌なんだと思う。

会話のキャッチボールができない人だなぁ、まぁいいんだけど。

 

父のことはいろいろ気にかかるものの、こちらが気を回すとうっとうしがるので、むこうが何か言ってきたときだけ対応する、というのがここ10年以上のお付き合い。
そうでないとせっかく気を遣っても、うっとうしがられるだけなので、こちらも消耗するしいいことがない。

 

電話で「元気?」と聞くと必ず「元気やないけど、何とかやってる」という父。
思わずこちらが心配になるような物言いだから、「大丈夫なん?一回様子みに帰ろうか?」なんて言おうものなら「そんな心配してもらうことないから」とさも煩わしそうに言ってくる。

 

こんな経験を何度か繰り返し、父が助けを求めるまでほったらかす今のスタイルに落ち着いている。

 

とはいえ、それも父が元気でいてくれるからこそ。父は体力もないし元気いっぱいというタイプではないんだけど、「細く長く」を地で行くような人で、大病をすることなく82歳の今日まで過ごしている。

 

そのことに感謝して、今日もつかの間の父との電話を楽しんだ。